経理のコツ
値引・割戻・割引の違い
商品やサービスの売買を行う場合、様々な理由により、代金の減額をすることがあります。
それらは「値引」「割戻」「割引」のいずれかによって処理しますが、その内容によって処理が異なりますので、代金の減額がどのような理由によるものなのか注意が必要です。
【値引】
値引とは、商品の不良や破損、陳腐化による代金の減額のことをいいます。
(季節外商品や、パッケージ破損による値下げなど。)
値引を行った際には、売上の減額として処理します。
なお、値引を受けた側は、仕入の減額として処理します。
【割戻】
割戻とは、リベートやボリュームディスカウントなどとも呼ばれ、まとめ買い等の理由により代金の減額をすることをいいます。
この場合にも、値引と同様売上の減額として処理し、割戻を受けた側は仕入の減額として処理します。
【割引】
割引とは、代金の入金が支払期限より早く行われた場合に、その期間の利息相当分を減額することをいいます。
割引は、値引や割戻とは異なり、利息としての性質をもつため、売上や仕入から直接減額するのではなく、営業外費用として処理します。
なお、利息と同様に金融取引の性格をもつことから、割引を受けた側は、営業外収益として処理します。
その際には、「売上割引」「仕入割引」等の勘定科目を使用します。